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映画鑑賞行動への自粛意識と営業再開に向けた意欲度
公開日: 2020/05/29

2020年5月29日付毎日新聞夕刊映画欄において掲載された「シネマの週末・データで読解 『対策周知と新作上映を』」の転載に、補足を加えています。

 

 

近々全ての都道府県の映画館が営業再開となるが、人々のマインドはどうなっているだろうか。

 

コロナ流行を受けての「映画館での映画鑑賞」に対する自粛の必要性

 

先週末の市場調査では「すごく行きたい」「機会があれば行きたい」人(計28%)もいるが、「行きたいがためらいがある」「いまは行きたくない」人(計66%)もいるようだ。

 

観たい新作があった場合の鑑賞意向

 

映画館が危ないと感じる理由として「換気が悪そう」がトップ、「不特定多数の人が集まる」「座席間の距離が近い」などが続く。

 

映画館が危ないと感じる理由

 

 

必要な施策は消毒、マスク着用、来場者同士の距離の確保などが挙げられた。

 

映画館の営業再開時の取り組みの必要度

 

一方、「必要な安全施策が打たれていれば」、ためらう人、行きたくない人は減少し、行きたい人の割合は13ポイント上昇し41%となる。

 

観たい新作があった場合の鑑賞意向:安全対策前後比較

 

映画館は営業再開にあたり、各種ガイドラインに基づき対策を講じる。また、換気に関しては、そもそも映画館は興行場法に基づく厳しい義務を課されていることを知る人は少ない。

「人が存在するが絶対に安全な場所」は存在しない。しかし各種安全対策の実施とその周知によって、映画ファンのためらいが減る余地もありそうだ。

 

映画館に求められていることには安全対策に続き、やはり新作の上映が挙がった。現在は旧作上映が中心だが、大画面で新作映画を見ることの感動が再び広がる日を待ち遠しく思う。

 

映画館の営業再開後に期待すること (最も求めること一つ)

 

(GEM Partners代表、梅津文)=毎月最終金曜日掲載

 

◆掲載元◆
毎日新聞:シネマの週末・データで読解 『対策周知と新作上映を』(毎日新聞2020年5月29日 東京夕刊)

 

調査概要
【調査方法】インターネットアンケート
【調査対象】全国に住む15-69歳の男女(年間0本鑑賞者も含む)
【調査実施日】
 第1回:2020年4月25日(土)~2020年4月27日(月)
 第2回:2020年5月9日(土)~2020年5月11日(月)
 第3回:2020年5月23日(土)~2020年5月25日(月)
【回収サンプル】スクリーニング調査 4,000サンプル / 本調査 500サンプル
【数値重みづけ】総務省発表の人口統計、弊社実施調査を参考に回答者を性年代・映画鑑賞頻度別に重みづけ

レポート・データ解説