記事

第2回:Netflixオリジナル番組とゲームの相乗効果を狙い、堅実な成功を目指す<特集:Netflixが明かすゲーム事業の特異性~ゲーム部門マイク・バーデュVP基調講演>
公開日: 2023/11/21

特集:Netflixが明かすゲーム事業の特異性~ゲーム部門マイク・バーデュVP基調講演 第2回

米ロサンゼルスで行われた「Variety Entertainment & Technology Summit 2023」にて9月21日、Netflixのゲーム部門バイスプレジデントのマイク・バーデュ氏が基調講演を実施。同社がゲーム分野に参入した理由、サブスクリプションの付加価値としての位置づけ、成功の基準、今後の展開などについて語った模様をレポートします。

第2回は、人気リアリティ番組と連動したゲームの人気、同社ならではのゲームの成功指標、ゲーム事業の今後の展開についてバーデュ氏が語りました。

※本記事で触れられている内容は2023年9月時点の情報です

モデレーター
トッド・スパングラー(Todd Spangler)
Variety/デジタル・エディター

スピーカー
マイク・バーデュ(Mike Verdu)
Netflix:ゲーム部門バイスプレジデント
《目次》

 

 

キワどいリアリティ番組のキワどいゲームがヒット

Netflixのゲームタイトルのなかで、最もプレイされているタイトルのひとつは、同サービスの人気リアリティ番組『ザ・ジレンマ: もうガマンできない?!』にもとづいたインタラクティブストーリー&恋愛シミュレーションゲーム『ザ・ジレンマ: もうガマンできない?! ~真夏のラブゲーム~(原題:Too Hot to Handle: Love Is a Game)』だといいます。一見、ゲームと親和性がなさそうな“セクシーなリアリティ番組”のゲームが人気である現象について、バーデュ氏が説明しました。

「Netflixのリアリティ番組シリーズ『ザ・ジレンマ: もうガマンできない?!』のシーズン4配信に合わせて、ゲーム『ザ・ジレンマ:もうガマンできない?! ~真夏のラブゲーム~』をリリースしたところ、とてもうまくいきました。番組がキワどいので、ゲームもキワどいのですが、題材を忠実に再現していると好評で、アプリ・ストアでのレビューや評価も4.7~4.8点台で推移しています。この成功について私たちは、一過性のものなのか? それとも、こうしたメディア横断的な企画は応用できるものなのか? と考えました。そこで、ゲームの続編を制作し、番組のシーズン5に合わせてリリースしてみたところ、同じように熱狂的な支持を得たのです」。

 

インタラクティブな企画でゲーム&番組の相乗効果を

こうした成功を受けて、バーデュ氏は、今後、スクリプテッド(映画やドラマなど脚本があるもの)とアンスクリプテッド(バラエティやリアリティショーなど脚本がないもの)の両分野において、NetflixのIPにまつわるインタラクティブな企画やタイアップに力を入れていくと語りました。「『ラブ・イズ・ブラインド ~外見なんて関係ない?!~』のシーズン5に合わせて配信したインタラクティブゲーム『ネットフリックス・ストーリーズ:ラブ・イズ・ブラインド(原題:Netflix Stories: Love is Blind)』のほか、『ペーパー・ハウス』や『ヴァージンリバー』などのNetflixの人気ドラマシリーズのゲーム化も予定しています。もちろん、すべての番組にゲームが必要なわけではなく、一般的なゲームにただブランド名をつけてもうまくいきません。視聴者がゲームをプレイしているときにも、映像を見ているときと同じように心に響く魔法を感じられるような企画であれば、相乗効果が生まれるのです」。

 

ビッグタイトルより、少数精鋭部隊による良質タイトルを

自社IPにまつわるゲームだけでなく、新しいオリジナルゲームも好調であることを明かしたバーデュ氏。……(以下、会員限定記事にて掲載)

※本記事はGEM Standard会員様限定となります。
新規登録(無料)いただくと閲覧いただけます。

未登録の方はこちら新規会員登録(無料)
会員様はこちら記事を読む