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「第12回 新型コロナウイルスの影響トラッキング調査レポート」サマリー~「まだ映画館に来ていない人」を呼び戻す作品は? 自粛意識は大幅緩和
公開日: 2021/10/29

GEM Partnersでは、新型コロナウイルスの影響を把握するために、エンタテイメント業界に特化した形で、2020年4月末から自主企画「新型コロナウイルスの影響トラッキング調査レポート」を継続的に実施しています。この度、10月23日(土)から25日(月)に調査を実施した第12回のレポートを発行いたしました。広く皆様にご覧いただきたく、レポートの一部を抜粋してここに掲載いたします。

詳細なデータを掲載した完全版、および過去のレポートはGEM Standard会員様向けに無償にてご提供しております。以下のバナーよりご案内しておりますので、この機会にぜひご登録ください。

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「新型コロナウイルスの影響トラッキング調査レポート 第12回」 調査概要

【調査方法】インターネットアンケート
【調査対象】全国に住む15-69歳の男女(年間0本鑑賞者も含む)
【調査実施日】2021年10月23日~25日
【回収サンプル】第12回:スクリーニング調査(4,059サンプル)/本調査(990サンプル)
【数値重みづけ】総務省発表の人口統計、弊社実施調査を参考に回答者を性年代・映画鑑賞頻度別に重みづけ

サマリー

第1章 新型コロナウイルスの流行による行動変化・自粛や映画館に対する意識

生活変化に対して、多くの指標でコロナの収束感が高まっている様子はうかがえるが、「コロナ前に戻ってきた」という意識よりも、「コロナ前には戻れない」という意識のほうが強い。

  • 「世間的にも遊びに行っても良いムードになってきたと思う」に対しては、4割が「とてもそう思う」「ややそう思う」と回答。
  • 「新型コロナウイルスの感染者数も減り、コロナ前の日常生活に戻ってきたと思う」( 「とてもそう思う」「ややそう思う」 3割弱)よりも、「新型コロナウイルスのワクチンが浸透しても、コロナ前の日常生活には戻れないと思う」 ( 「とてもそう思う」「ややそう思う」 5割)のほうが高い。

映画館鑑賞への自粛意識は全般的に大きく緩和した。

  • 「映画館での映画鑑賞」に対する自粛意識について、昨年4月からの推移をみると、今回の調査は過去最も低い水準となっている。
  • 「映画館での映画鑑賞」 を「自粛した方がよい」という意識が、男女とも60代が他の年代と比べて高めなのは、引き続きの傾向。
  • 自粛しなくても良くなる時期については「現在もできる/すぐにできるようになる」「2週間後~1か月後」と回答する割合は60代でも増加し、年代差は縮まった。
コロナ流行を受けての自粛の必要性:「絶対に自粛した方がよい」推移 コロナ流行を受けての映画館での映画鑑賞の自粛の必要性【セグメント別】 映画館での映画鑑賞 自粛しなくても良くなる時期【セグメント別】

映画館は「換気が悪そう」というイメージは劇場鑑賞者では低下しているものの、非鑑賞者では依然として高く、換気に関しては、映画館に来ていない人へのアピール余地がある。

映画館が危ないと感じる理由(年間鑑賞1本以上・鑑賞者/非鑑賞者ベース )

映画業界に対するご意見やご要望、メッセージ (自由回答記入の一部抜粋)

  • 「映画館は換気ができています」っていうのを映画館に行ってない人にもアピールすれば、いいと思う。私も映画館でそういう映像を見て初めて知ったんで知らない人多いと思う。(10代女性)
  • 映画館は感染リスクはほとんどないことをもっとアピールしてください。(60代男性)
  • 映画館は十分な換気などの対策がされていると思うので、これからも大変だとは思いますが、座席の消毒など宜しくお願いします。(60代女性)
  • コロナ禍で大変かと思いますが、頑張って欲しいです。もっと映画館の換気の良さをテレビCMなどでアピールした方が良いかと思います。(30代女性)

第2章 「コロナ禍の映画館への復帰作品」 これまでと年末年始公開作品の動向

コロナ禍において最初の劇場鑑賞作品(劇場に人を呼び戻した作品)としては、どの年代でも『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』がトップ。

  • 男性の2位は『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』、女性の2位は 『名探偵コナン 緋色の弾丸』。
  • 女性15-19歳では『花束みたいな恋をした』の高さも目立つ。
  • 男性50代では10月公開の『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』がランクインしており、シニア層の呼び戻しに寄与したと考えられる。
これから年末年始にかけての予定

これから年末年始にかけてやりたいこととしては、「外食」がトップ。「親しい友人・仲間との交流」「恋人・配偶者とのデート」「帰省」といった人と会うイベントが上位。

  • 「映画館での映画鑑賞」は「飲み会」と近しい水準。
  • 「映画館での映画鑑賞」の意向は、若年ほど高く、特に女性15-19歳、女性20代で高い。
  • シニア層では、「1泊以上の国内旅行」が「映画館での映画鑑賞」を大きく上回る。
これから年末年始にかけての予定

今後公開作品のうち、年間鑑賞本数0本(非鑑賞者)において劇場鑑賞意向・興味が高い作品には、 『99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE』『マトリックス レザレクションズ』 『劇場版「きのう何食べた?」』が僅差で並ぶ。

  • 非鑑賞者の男性のトップは『マトリックス レザレクションズ』。40代~60代男性で1位となっており、シニア層の呼び戻しに期待。
  • 非鑑賞者の女性のトップには『劇場版「きのう何食べた?」』『99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE』が僅差で並ぶ。
今後作品の劇場鑑賞意向・興味(年間鑑賞0本・非鑑賞者/1本以上・鑑賞者ベース ) 今後作品の劇場鑑賞意向・興味【性年代別】(年間鑑賞0本・非鑑賞者ベース )
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