第5章 なぜ映画館のWebサイトが重要なのか?

PANDAが映画の「客寄せ」を変える!
データ×デジタルマーケティング新戦略
第5章
なぜ映画館のWebサイトが重要なのか?
今明かされる訪問目的のリアル

第4章で「映画館(劇場)のホームページ」(以下、劇場Webサイト)が映画の情報源として高いバリューを秘めているとお伝えいたしました。本章では、その理由について、前章に引き続き「映画白書」のデータを用いて考察していきます。そのうえで、劇場Webサイト内でプレゼンスを高めることが、宣伝戦略上いかに重要であるかを紐解いていきたいと思います。

目次

ユーザーは何のために
「劇場Webサイト」を訪れるのか

劇場公開映画のデジタルマーケティングに携わっていると、「劇場Webサイトに来る人って、もう観たい作品が決まっている人がほとんどですよね?」という声をよく伺います。しかし、実情はやや異なり、「劇場Webサイト訪問者の一定数は、観たい作品が決まっていない」のです。では、訪問者の目的には一体どのようなものがあるのでしょうか。

その答えを探るために、前章に引き続き「GEM映画白書ダッシュボード」(以下、映画白書)のデータを参照してみました。以下は、映画白書の「2019年度企画調査 3.映画館利用状況」から「映画館のホームページにアクセスする目的」を選択し、割合の大きい順に並べたものになります。

劇場Webサイトの訪問目的の最上位には、「観たい映画の混雑状況・空いている座席の確認のため」(34.0%)が、3番目には「観たい映画のチケットを購入するため」(26.4%)が挙がりました【オレンジ棒参照】。これらは、観たい作品が決まっているユーザーであり、やはりその割合は全体でも多いことが分かります。

一方、青棒の項目は、劇場Webサイトにて映画作品の情報収集を行っている項目です。それぞれ、「チケット購入意思に関わらず、現在公開されている上映ラインナップを確認するため」(21.8%)、 「その映画館で公開中/公開予定の映画の内容を確認するため」(20.8%)、「チケットの購入意思に関わらず、今後公開される映画の上映ラインナップを確認するため」(16.2%)といった理由で、劇場Webサイトを訪れています。

上記から、オレンジ棒で記した観たい作品が決まっているユーザーの割合は確かに多いことが分かります。しかし一方で、青棒で記したように情報収集を目的として劇場Webサイトを訪れている場面もあることが分かります。

劇場Webサイトの特性

上記の考察が示唆するのは、劇場Webサイトは単なるECサイトではなく、観たい映画を吟味するための情報収集の場でもあるということです。言い換えれば、映画鑑賞のモチベーションの高い訪問者に対して、作品の魅力をアピールする絶好のタッチポイントなのです。

そしてもちろん、劇場Webサイトはチケット購入の場でもあります。オンラインで映画作品のチケットを購入する場合、基本的には劇場Webサイトを訪れなければなりません。しかし、同サイトは、Amazonや楽天市場のように、他サイトでも買える商品を扱うオープンなECサイトではなく、極めてクローズドなECサイトであることも特徴です。しかも、競合商品は、同時期に上映されている他の作品のみ。

劇場映画鑑賞層のパイが限られている以上、シェアの奪い合いが熾烈になることは必至。そこで、情報収集から購買までがダイレクトに結びついているメディアである劇場Webサイトを宣伝活動の場として捉え、宣伝対象作品のマインドシェアを高めていくことが必要なのです。

本章では、「GEMデータ」から劇場Webサイトの訪問目的を探り、オンラインチケット購入以外にも、情報収集を行う場面があることを特定しました。PANDAでは、情報収集ユーザーを宣伝作品に引き込むためにも、劇場Webサイト内でのプレゼンスを高めることが重要であると考えています。具体的には、目につきやすい広告枠を押さえること。そして、劇場Webサイト内でのshare of voice(露出量のシェア)※1を高めることが有効です。

PANDAは、劇場Webサイトの広告枠のプランニングおよびバイイングを提供しています。本章を踏まえた施策はもちろん、シアター・ターゲティング広告などの施策と組み合わせて、劇場Webサイト内外で映画鑑賞ポテンシャル層を囲い込み、自社作品の鑑賞意欲の醸成にご利用いただけます。

まとめ

  • 劇場Webサイトは、
    チケット購入にとどまらず
    情報収集を行うための場でもある
  • 情報収集ユーザーに対する鑑賞意欲喚起には、
    劇場Webサイト内のプレゼンスを高めることが有効
用語解説

※1:share of voice
広告出稿量、メディア露出量のシェア。同一のカテゴリーにおける全広告量を分母とした自社ブランドの広告量の割合。

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