第3回:コロナ禍による観客の変化をデータでとらえる~インド市場の試行錯誤の事例~
公開日: 2023/02/24
2022年12月、タイのバンコクで開催されたアジアの映画興行・配給事業者向けコンベンション「CineAsia(シネアジア)」より、APAC(アジア太平洋)地域の状況について、各国の配給、劇場業界のベテランが議論を交わした座談会「Executive Roundtable—Special Focus on the APAC Region」の模様をレポートします。
ランス・パウ(Rance Pow)
アーティザン・ゲートウェイ(Artisan Gateway):創始者兼CEO
パネリスト:
デヴァン・サムパット(Devang Sampat)
シネポリス・インディア(Cinepolis India):CEO
マーク・ショー(Mark Shaw)
ショー・シアターズ(Shaw Theatres):ディレクター
メイ・リー・コー(Mei Lee Koh)
ゴールデン・スクリーン・シネマズ(Golden Screen Cinemas):CEO
ユージーン・ヤン(Eugene Yang)
パラマウント・ピクチャーズ・インターナショナル(Paramount Pictures International):APAC配給&マーケティング部門シニアバイスプレジデント
スーピー・ラサナモンコルマス(Soupy Rathanamongkolmas)
ユニバーサル・ピクチャーズ・インターナショナル(Universal Pictures International):南アジア担当バイスプレジデント
特集連載第3回は、アジア全体でローカル/リージョナル・コンテンツが躍進するなか、主にインド市場の観客や興収の動きを紹介。インド興行に精通したシネポリスの担当者が、作品の成果を図る指標として、予算や興収ではなく「観客数」を見るべきだと考えます。
※本記事で触れられている内容は2022年12月時点の情報です
コロナ禍でローカル/リージョナル・コンテンツが躍進
モデレーター
大規模な映画の公開が制限されていた過去2~3年の間に、日本やインドネシア、マレーシアなどでは、自国作品や地元の映画館が復活したという報道もありました。実際に、各市場においても業界全体においても、ローカル/リージョナル・コンテンツが存在感を発揮しています。デヴァンさんは、これらのコンテンツの影響力をどう見ていますか? また、スタジオの大作映画リリースが再開されたとき、この状況はどうなるのでしょうか?
デヴァン・サムパット(シネポリス・インディア)
インドでは2022年3月に映画館が再開した後、4~6月の興行はインドのシネポリス史上最大の四半期といえるほど、素晴らしいものでした。観客は映画館に戻りたがっており、映画は劇場公開されるのを待っていたのです。インドで公開される作品は3種類あり、ハリウッド映画とボリウッド映画(インド映画)、そしてローカル/リージョナル・コンテンツですが、この四半期にはローカル/リージョナル・コンテンツが大きく貢献しました。
興行貢献度の割合でいうと、……(以下、会員限定記事にて掲載)
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