「推しエンタメブランド・アワード 2023」を発表、『Snow Man』が総合部門でダイヤモンド賞を受賞
公開日: 2023/12/22
GEM Partnersはこの度、消費者が“推した”エンタメブランドを讃える「推しエンタメブランド・アワード」を設立し、2023年の受賞結果を発表しました。本アワードでは、“推し”という目に見えないものを、誰が見ても分かりやすい「数値」に置き換え、表彰することで、エンタメブランドのトレンドやヒット状況を広く周知することを目的としています。
受賞結果一覧
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GEM Partnersでは、データ分析サービス「推しエンタメブランドスコープ」において、エンタメブランドの価値をメディア横断でとらえ、<推しファン人数><支出金額><接触日数>、そしてこれらを総合した<GEM指数>という指標により、エンタメブランドの価値を数値化しています(※1)。
「推しエンタメブランド・アワード」では、2022年1月から23年11月にかけて累計27万人に行った調査で得られた5,000エンタメブランドのデータを集計し、23年を代表するエンタメブランドはなにか、各指標を集計し「総合部門」「急上昇部門」「信者数部門」の3部門において、ダイヤモンド賞、ルビー賞、サファイア賞として発表いたします(※2)。
※2:本アワードの集計は、2022年1月~12月期、2023年1月~11月期調査を対象としました
「推しエンタメブランドスコープ」の詳細はこちらから
総合部門
ダイヤモンド賞 |
Snow Man8,494GEM(期間中最大:7月) |
|
ルビー賞 |
鬼滅の刃7,570GEM(期間中最大:6月) |
|
サファイア賞 |
YouTube7,148GEM(期間中最大:1月) |
|
「総合部門」では、<推しファン人数><支出金額><接触日数>から算出したエンタメブランド総合価値<GEM指数>が、2023年で最も高かったエンタメブランドを表彰いたします。
最も<GEM指数>が高いエンタメブランドに贈られるダイヤモンド賞に輝いたのは、アイドルグループの『Snow Man』でした。23年は、TBSのバラエティ番組「それSnow Manにやらせて下さい」や3rdアルバム「i Do ME」の発売、初のドームツアー「Snow Man 1st DOME tour 2023 i DO ME」を開催するなど、各メンバー個人としての活動だけでなく、グループとしての活動が目立ちました。受賞理由として、<推しファン人数><接触日数>のみならず、推しファンの<支出金額>が多いエンタメブランドであることが挙げられ、『Snow Man』に対する旺盛な支出意欲がうかがえます。
ルビー賞は『鬼滅の刃』が受賞しました。23年は2月公開の映画「上弦集結、そして刀鍛冶の里へ」、4月~6月のテレビアニメ第3期「刀鍛冶の里編」によって<推しファン人数>が上昇しました。24年以降も引き続き<推しファン人数>の盛り上がりが期待できるコンテンツだと言えます。
サファイア賞は、サービスブランド『YouTube』が受賞。特徴として、接触日数が非常に多いエンタメブランドであることが挙げられます。23年の平均月当り接触日数は、一人当り17日間と2日に1回以上となり、日常的に接しているエンタメのインフラとして評価を得ています。
急上昇部門[総合][Z世代推し][国内ドラマ][アニメ][タレント]
急上昇部門では、22年と23年における各カテゴリーのエンタメブランド総合価値(GEM指数)、もしくは<推しファン人数>が最も高い月を比較し、その上昇幅が大きかった上位3つのエンタメブランドを表彰いたしました。
【急上昇部門[総合]】
ダイヤモンド賞 |
【推しの子】 | 期間中最大差 +5,633GEM |
ルビー賞 |
ゼルダの伝説 | 期間中最大 +3,540GEM |
サファイア賞 |
ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ |
期間中最大 +3,358GEM |
急上昇部門[総合]のダイヤモンド賞に輝いた『【推しの子】』は、前年最大月比+5,633GEMを記録。GEM指数の上昇で2位以下を大きく引き離し、まさに23年を代表する“推し”エンタメブランドとなりました。GEM指数はTVアニメ1期放送の4~6月にかけて大きく上昇しています。この流れを作った要因として、TVアニメ第1話を劇場で先行上映してからテレビ放送(地上波と同時にABEMAで単独先行配信も実施)を行ったほか、マンガも青年コミック誌「週刊ヤングジャンプ」掲載から1週遅れでWebマンガ誌「少年ジャンプ+」で初回無料配信するなど、まさに複数メディアによる仕掛けがブランド価値上昇に貢献したと言えるでしょう。
ルビー賞は『ゼルダの伝説』が受賞しました。本シリーズでは、17年に発売し世界中で大ヒットを記録した「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」の続編「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」の販売数が23年5月の発売後3日間で1,000万本を突破し話題となりました。23年全体を通じたブランド要素の内訳を見ると、「ティアーズ オブ ザ キングダム」の月当たりの平均推しファン人数が5.2万人に対し、「ブレス オブ ザ ワイルド」は0.9万人と、旧作も依然として根強い人気があることが分かります。
サファイア賞は『ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ』が受賞。TVアニメ、YouTubeコンテンツに加え、キャラクターグッズが人気を博しており、23年において推しファンの内『ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ』のおもちゃ(ぬいぐるみ、玩具、人形、フィギア)に1か月以内に接触した人は約50%にのぼります。
【急上昇部門[Z世代推し]】
ダイヤモンド賞 |
【推しの子】 | 期間中最大差 +3,168GEM |
ルビー賞 |
Stray Kids | 期間中最大差 +1,809GEM |
サファイア賞 |
いれいす | 期間中最大差 +1,428GEM |
[Z世代推し]は、Z世代(15歳~29歳)が推して急上昇したエンタメブランドとなります。急上昇部門[総合]に続き、[Z世代推し]でも『【推しの子】』はダイヤモンド賞を受賞しており、圧倒的な人気を博しています。ルビー賞は韓国の男性8人組アイドルグループ『Stray Kids』、 サファイア賞は日本の男性6人組歌い手グループ『いれいす』が受賞しており、アイドルや歌い手への推し度合いが高いことがZ世代の特徴と言えます。
【急上昇部門[国内ドラマ]】
ダイヤモンド賞 |
VIVANT | 期間中最大差 +213万人 |
ルビー賞 |
あなたがしてくれなくても | 期間中最大差 +53万人 |
サファイア賞 |
ブラッシュアップライフ | 期間中最大差 +47万人 |
[国内ドラマ]の急上昇は前年との<推しファン人数>差で表彰しました。ダイヤモンド賞は『VIVANT』が受賞。同作は23年7月から9月までTBS系「日曜劇場」枠で放送され話題となりましたが、データからはTVerなどの見逃し配信でも反響があることが分かります。また、放送後にはX(旧Twitter)の世界トレンド1位を何度も獲得。日曜夜の放送時だけでなく、見逃した人も配信サービスでキャッチアップし、1週間を通じてネット上で話題になり続けることに成功しました。
そのほか、ルビー賞に23年4月期にフジテレビ系「木曜劇場」枠にて放送された『あなたがしてくれなくても』、サファイア賞に23年1月期日本テレビ系「日曜ドラマ」枠にて放送された『ブラッシュアップライフ』が受賞しました。
【急上昇部門[アニメ]】
ダイヤモンド賞 |
【推しの子】 | 期間中最大差 +4,720GEM |
ルビー賞 |
ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ | 期間中最大差 +2,680GEM |
サファイア賞 |
葬送のフリーレン | 期間中最大差 +1,793GEM |
[アニメ]では、ダイヤモンド賞に『【推しの子】』、ルビー賞に『ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ』が輝きました。サファイア賞は、23年10月、11月でエンタメブランド価値が大きく上がった『葬送のフリーレン』が受賞。10月より日本テレビ系にてアニメ放送が始まり、初回は金曜ロードショー枠にて「初回2時間スペシャル 〜旅立ちの章〜」として放送され話題となりました。
【急上昇部門[タレント]】
ダイヤモンド賞 |
Stray Kids | 期間中最大差 +2,304GEM |
ルビー賞 |
ZEROBASEONE | 期間中最大差 +1,211GEM |
サファイア賞 |
FANTASTICS from EXILE TRIBE |
期間中最大差 +1,112GEM |
[タレント]のダイヤモンド賞には韓国の8人組男性アイドルグループ『Stray Kids』、ルビー賞には韓国の9人組ボーイズグループ『ZEROBASEONE』が受賞。韓国系男性グループのブランド価値上昇が目立つ結果となりました。サファイア賞はLDH JAPAN所属の日本のダンス&ボーカルグループ『FANTASTIC from EXILE TRIBE』 が受賞しました。
エンタメブランド信者数部門
ダイヤモンド賞 |
ポケットモンスター | 22.3万人 期間中最大:4月 |
ルビー賞 |
ONE PIECE | 21.4万人 期間中最大:1月 |
サファイア賞 |
機動戦士ガンダム | 20.8万人 期間中最大:2月 |
エンタメブランド信者数部門の選考基準となった“信者”とは、特にそのエンタメブランドに対し「人生の一部/信者である」と答えた人で、<支出金額>や<接触日数>といったブランド価値への貢献度が高いのが特徴です。今回受賞した『ポケットモンスター』『ONE PIECE』『機動戦士ガンダム』は、信者の絶対数が特に多いエンタメブランドです。
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