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週末興行分析コラム(毎日新聞夕刊映画欄「シネマの週末」)
公開日: 2018/09/28

2018年9月28日付毎日新聞夕刊映画欄において掲載された『シネマの週末・データで読解:「プー」抜群の認知度』の転載に、補足を加えています
『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』

『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』
2018年11月23日公開
©2018 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved Harry Potter and Fantastic Beasts Publishing Rights ©J.K. Rowling

 

 

<シネマの週末・データで読解:週末興行成績(22、23日)>

 

1. (1) プーと大人になった僕 (2週目)
2. (ー) コーヒーが冷めないうちに (1週目)
3. (2) MEG ザ・モンスター (3週目)
4. (5) 銀魂2 掟は破るためにこそある (6週目)
5. (4) 検察側の罪人 (5週目)
6. (3) ザ・プレデター (2週目)
7. (8) カメラを止めるな! (14週目)
8. (ー) スカイスクレイパー (1週目)
9. (6) 響 −HIBIKI− (2週目)
10. (7) アントマン&ワスプ (4週目)

※()の数字は前週順位。興行通信社調べ
 

『プーと大人になった僕』抜群の認知度

 

先週末の動員ランキングは、10代20代を中心に幅広い年代の女性に鑑賞意向が高い『プーと大人になった僕』が2週連続で1位を獲得。ディズニーの人気キャラクターが登場する本作は抜群の認知度を誇っており、他のランキング上位作品と比べても、地域や鑑賞頻度を問わず、また女性の幅広い年代で、最も意欲度が高くなっている。

 

2位は『プーと大人になった僕』と比べると男女を問わず幅広い年代に鑑賞意向が広がった『コーヒーが冷めないうちに』。公開1週間前からテレビでの宣伝露出で、大きく認知度・意欲度を伸ばした。60代男女では1位の『プーと大人になった僕』よりも意欲度が高かった。3位は若い男性の支持を得ている『MEG ザ・モンスター』。3週目を迎えた先週末時点で、興行収入は12億円を超えている。

 

夏休みと冬休みに挟まれた秋の時期は、どちらかというと大作より中小規模の佳作が増えるが、年末年始の書き入れ時に向けた宣伝展開は始まっている。12月中旬までに公開される作品の中で、すでに意欲度が高まっているのはハリー・ポッターシリーズ原作者の新作『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』。秋作品が映画ファンを引き付けつつ、今後は年末年始に向けた期待作の宣伝展開が盛り上がっていきそうだ。

 

(GEM Partners代表、梅津文)=毎月最終金曜日掲載

 

◆掲載元◆
毎日新聞:シネマの週末・データで読解『「プー」抜群の認知度』(毎日新聞2018年9月28日 東京夕刊)

 

今回の調査結果について
今回の調査結果は、弊社が販売している「CATS 作品別詳細レポート」をもとにしています。今後劇場公開予定の作品について、宣伝状況を把握し、目標目安値に対して現在どのような状況であるかを週次で把握できるオンラインレポートです。マーケティング指標を「事前に設定した目標目安値」「過去類似作品」「同時期公開作品」と比較することで、宣伝等の目標達成状況をより明確に分析可能です。

そのほか、同時期公開作品の浸透度を俯瞰して把握できる「CATS 市場概況レポート」もおすすめです。認知、興味、意欲といった指標をはじめ、公開初週土日の興行収入シミュレーションやテレビ露出量、劇場予告編到達率、さらにはデジタルにおける最新露出状況を、同時期公開作品間で比較いただけます。

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