第8章 まとめ
公開日: 2020/06/10

「CATS」データの重要な指標である認知、意欲、意欲/認知に焦点を絞り、事例を交えつつ紐解いていくコラムの第8章。最終章となる今回は、本コラムを通じて扱ってきた意欲上昇の最大化に向けたヒントを改めてご紹介します。
「意欲/認知」の重要性
これまで本コラムを通じて、「意欲/認知」の読み方・重要性について解説をしてきました。興行収入を増やすには、「意欲」を高めなければなりません。そのためには「認知」、もしくは「意欲/認知」を高める必要があります(参照「第2章」)。
しかし、公開週の「認知」を高めることが難しくなっている昨今、「意欲/認知」を高めることの重要性が増してきています(参照「第4章」)。
また、別コラムでご紹介いたしましたが、下記のようにテレビ経由での認知獲得が年々減少していることが明らかになっています。
そのため、デジタル施策を用いてピンポイントでターゲット層にリーチし、意欲を高めることが今後ますます求められると考えられます。実は本コラム執筆にあたり、デジタル施策の「露出量」と意欲/認知の関係についても分析を行ったのですが、明確な関係を見い出すには至りませんでした。つまり、単にデジタル露出量を増やすだけでは意欲/認知を高めることは難しく、良い内容・クリエイティブが伴っていることが必要であると、データからも再確認されました。
意欲上昇を最大化するヒント
本コラムを通じて、意欲上昇を最大化するためのヒントをご紹介してきました。改めて以下にまとめましたので、ご確認ください。ただし、個別作品でバラつきも大きいため、下記のような基本施策を抑えつつ、個別作品の状況に応じた施策の最適化も重要です。
- 公開に向けて効率的に意欲を上げるためには、早い段階での意欲/認知の底上げが有効(参照:第5章)
- 初期認知が低い作品はその後の意欲/認知の上昇/減少幅が大きいため、事前の適切な訴求内容・クリエイティブの見極めが重要(参照「第6章」)
- 性年代で意欲/認知の推移の傾向は異なり、若い層は早いタイミングでの意欲/認知の獲得、年配層は公開前に向けての意欲/認知の底上げが最適(参照「第7章」)
- ヘビー層は早いタイミングでの意欲/認知の獲得のみならず、公開週に向けての継続的な意欲/認知の獲得も重要(参照「第7章」)
本コラムで扱ってきた「意欲/認知」は、レポート&データベース商品「CATS」にてご提供しております。CATSでは、劇場公開映画の宣伝状況を俯瞰する業界スタンダード・レポート「CATS 市場概況レポート+(プラス)」や、分析対象作品を深堀りできる「CATS 作品別詳細オンライン」など、様々なニーズに応じた商品形態をご用意しております。以下にて詳細をご案内しておりますので、これを機にぜひご覧ください。
最後に、本コラムでは「意欲/認知」に注目しましたが、その他の指標やデータについても定期的に分析・レポートをお届けしてまいります。本コラムをはじめ、弊社サービスが、貴社作品の興行収入最大化のお役に立てれば幸いです。
新着記事
-
2024年の定額制動画配信市場は推計5,262億円、U-NEXTがシェア最大の伸び、6年連続首位のNetflixに迫る
(2025/02/25) -
開かれた映画祭としての可能性~特集:2025年ベルリン国際映画祭・EFM
(2025/02/21) -
マンガIPコラボ活用:『野球マンガ』を比較検討して、広告主ニーズに合うタイアップを提案する【広告会社編】
(2025/02/14)
新着ランキング
-
推しエンタメブランド価値 急上昇TOP10(2025年2月)
(2025/02/25) -
推しエンタメブランド価値 月間TOP10(2025年2月)
(2025/02/25) -
劇場公開映画 認知率 週間TOP10(2025年2月22日実査)
(2025/02/25)