第4回:劇場か配信かの議論を超えて
公開日: 2022/12/24
2022年9月、米ロサンゼルスで開催されたカンファレンス“Variety Entertainment Technology Summit”より、ブラムハウス・プロダクションズ創始者兼CEOのジェイソン・ブラム氏、および同社社長のアビジェイ・プラカシュ氏による基調講演をレポートします。
ブラムハウス・プロダクションズ
ブラムハウスはジェイソン・ブラムが設立した制作会社で、これまでに150本以上の映画とテレビシリーズを手掛け、劇場興行収入は48億ドル以上を数えます。低予算ながら高品質な映画作品と挑戦的なテレビシリーズでその名を知られており、特にホラー分野で多くのヒットを記録しています。代表的な作品に『パラノーマル・アクティビティ』シリーズ、『ハロウィン』(2018年公開作)、ジョーダン・ピール監督『ゲット・アウト』、M・ナイト・シャマラン監督の『ミスター・ガラス』『ヴィジット』『スプリット』など。
※参考:ブラムハウス・プロダクションズ公式サイト(英語)
アンドリュー・ウォレンスタイン (Andrew Wallenstein)
米「バラエティ(Variety)誌」インテリジェンス・プラットフォーム代表兼チーフ・メディアアナリスト
基調講演者:
ジェイソン・ブラム (Jason Blum)
ブラムハウス・プロダクションズ創始者兼CEO
アビジェイ・プラカシュ (Abhijay Prakash)
ブラムハウス・プロダクションズ社長
特集連載第4回は、劇場公開と配信を合わせた映画リリースにおける、米ブラムハウスの見解を紹介。すべての作品にあてはまるモデルはないものの、作品ごとに最適なリリース戦略があれば、映画事業は健全性を保てると言います。
※本記事で触れられている内容は2022年9月時点の情報です
公開ウィンドウは作品ごとにパートナーと決定
モデレーター
映画の公開ウィンドウ(劇場公開から配信やホームエンタテイメント販売までの期間。従来は90日でしたが、配信の普及により、徐々に期間が短縮され、劇場・配信同日公開の作品も増えている)について、どうお考えですか? ブラムハウスのスタンスは決まっているのでしょうか? それとも作品によって戦略は異なりますか?
アビジェイ(ブラムハウス・プロダクションズ社長)
公開戦略は作品ごとに異なり、一概には言えません。当社によるいくつかの作品の例を見れば分かると思います。例えば、“Vengeance”(998館公開※)という映画をフォーカス・フィーチャーズと一緒に作りましたが、これは『ハロウィン(2018)』(3,928館公開※)とは全く違うスケールで展開しました。また、『炎の少女チャーリー(2022)』と公開が控える『ハロウィン THE END』は、劇場公開と配信が同日となります。『ブラック・フォン』もありますが、これらの公開モデルはすべて異なります。※出典:Box Office Mojo
最適な公開モデルを模索してはいますが、これは、何らかのテストを行って解明するようなことではありません。それぞれの作品を分析し、パートナーと一緒に最も作品に合う公開モデルを決めています。多くの場合、……(以下、会員限定記事にて掲載)
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