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今年最も読まれた映画・映像マーケティング分析記事トップ10
公開日: 2016/12/22

2016年にGEM Standardで公開した映画・映像マーケティング分析記事のアクセス数トップ10とその振り返り

Auther: 梅津 文

今年も残すところあと10日を切りました。

 

「映画・映像マーケティングの勘を“確信に」という目標のもと、マーケティングデータ・インサイトを提供する本サービスサイト“GEM Standardでは、週次で皆さまにコラム記事をお送りしてきました。

 

今回のコラムでは、GEM Standard内記事のアクセス数をランキング形式でお届けしつつ、振り返りたいと思います。

 

 順位

 記事名

 1位

 「君の名は。」VS「アナ雪」 - 世代超え社会現象の兆候

 2位

 「コナン」興収の謎とその補足

 3位

 観客動員数と興収のズレ

 4位

 『君の名は。』の伸びしろ

 5位

 VODビジネスの潮流(1/3) いまアメリカで起こっている変化とフィルムメイカーが考えるべきこと(AFMカンファレンスから)

 6位

 映画の色彩が人間の脳や感情にどんな影響を与えるか【SXSW2016レポート】

 7位

 世界の興行データを可視化する

 8位

 市場拡大する中国フィルムメイカーとの映画製作 - Producing in China

 9位

 ビッグデータビジネスの現状 - ビッグデータとエンタテイメントビジネス

 10位

 映画浸透度トラッキングの進化(1/2)マーケティング戦略最適化のためのトラッキングサービス

 

1位: 「君の名は。」VS「アナ雪」 - 世代超え社会現象の兆候 (2016.9.30公開)

「君の名は。」VS「アナ雪」 - 世代超え社会現象の兆候

今年のナンバーワン興行収入かつナンバーワンサプライズヒットとも言えた『君の名は。』。公開5週目段階で、性年代別意欲度の推移を『アナと雪の女王のそれと比較したものです。

「アナ雪」はロングランヒットとなった中で女性への偏りが多少ありつつも、世代ギャップは縮まり、小さくなっていました。君の名は。』は、男女差は小さいものの世代ギャップが大きかったです。しかし君の名は』は、その後報道番組で取り上げられる中、年代の差は少し縮まりました。
本作は、この冬も引き続き話題度が高く、「アナ雪」の254億という総興行収入の偉業に対しどこまで近づけるか、越せるのか、注目が集まるところです。 [記事を読む]

2位: 「コナン」興収の謎とその補足 (2016.4.22公開)

「コナン」興収の謎とその補足

「名探偵コナン」シリーズは、このところ年を重ねるごとに総興行収入を増やすという素晴らしい偉業を成し遂げていますが、例年の性年代別鑑賞意欲者層を見ると、「これまでのファンが"卒業"せず、新しい若い年代のファンを取りこんでいる」ことがうかがえました。
成長して新たなコナン「年代」になる観客を取りこみつつ、これまでのファンの「世代」の成長とともに変化する興味関心に訴求する、という素晴らしい企画と宣伝のなせるわざと言えるでしょう。 [記事を読む]

3位: 観客動員数と興収のズレ (2016.6.24公開)

観客動員数と興収のズレ

その週に観客動員数と興行収入のランキングが純粋に単価の違いで異なっていたことについて触れたのですが、反響が大きかったです。ちなみに、この週末のランキングは、動員数1位が植物図鑑 運命の恋、ひろいました』で、興行収入1位がズートピア』でした。 [記事を読む]

4位: 『君の名は。』の伸びしろ (2016.10.28公開)

『君の名は。』の伸びしろ

こちらもロングランヒットの『君の名は。の鑑賞者意欲者層の変化を取り扱ったコラムです。なお、弊社のデータが11月に放送された「クローズアップ現代」の『君の名は。特集で利用されました。 [記事を読む]

5位: VODビジネスの潮流(1/3) いまアメリカで起こっている変化とフィルムメイカーが考えるべきこと (2016.3.4公開)

VODビジネスの潮流(1/3)

昨年(2015年)、ロスで開催されたAFM(American Film Market)のカンファレンスレポートです。動画配信・VODに関連するマーケティングデータは、今年ニーズの高まりを感じた領域です。

 

動画配信先進国ともいえるアメリカと比較して、日本は無料放送とDVDレンタルビジネスの存在感が大きいという違いがありつつも、何が鑑賞者の鑑賞意欲をドライブしているのかという議論は、すべての事業者にとって参考になる内容ではないかと考えています。 [記事を読む]

6位: 映画の色彩が人間の脳や感情にどんな影響を与えるか【SXSW2016レポート】 (2016.3.30公開)

映画の色彩が人間の脳や感情にどんな影響を与えるか

インターネット上の動画広告の存在感が増す中、弊社でもデータ分析・マーケティング実行支援において、デジタル領域の取り組みを強化した一年でした。その具体的スタート時に弊社にジョインした星野(元パラマウント・ジャパン)と、アメリカのオースティンで開催されているSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)に行ってきました。滞在中は、多くのクリエーター、インターネットメディア、テクノロジーベンチャーが様々なプレゼンをしている熱気を感じ、ワクワクしました。このレポートは、その中でも最も面白かったセッションのひとつで、星野によるレポートです。 [記事を読む]

7位: 世界の興行データを可視化する (2016.9.2公開)

世界の興行データを可視化する

私(梅津)は新しい分析ツールが大好きです。また、世界の映画市場にも(この仕事をやっているので当然ながら)とても興味があります。弊社で導入しているツールを使って世界各国の映画興行データをわかりやすく整理できないかと作ったページです。ぜひ、マウスでいろんなところをクリックしてみてください。 [記事を読む]

8位: 市場拡大する中国フィルムメイカーとの映画製作 - Producing in China (2016.6.15公開)

市場拡大する中国フィルムメイカーとの映画製作

昨年(2015年)、ロスで開催されたAFM(American Film Market)のカンファレンスレポートです。アメリカに次ぐ世界第2位の映画興行市場となった中国については注目が増すばかりで、『君の名は。の大ヒットも最近話題になりました。中国映画市場をどう攻略するのかは、世界中のプロデューサーの関心ごとと言えそうですが、この時はAFMで初めて「一つの国に特化したセッション」「同時通訳が入るセッション」として"China Conference"が開催されました。その際のレポートです。 [記事を読む]

9位: ビッグデータビジネスの現状 - ビッグデータとエンタテイメントビジネス (2016.9.23公開)

ビッグデータビジネスの現状 - ビッグデータとエンタテイメントビジネス

テクノロジーの分野でビッグデータがバズワードとして扱われ始めてもうずいぶん経ったように思いますが、エンタテイメント領域ではそれほど聞かないように思います。そんな中、アメリカのエンタテイメント業界誌「Variety」主催の"Big Data Summit"に昨年(2015年)行ってきた際のレポートです。今年も行ってきましたので、順次レポートアップを予定しています。 [記事を読む]

10位: 映画浸透度トラッキングの進化(1/2)マーケティング戦略最適化のためのトラッキングサービス (2016.7.22公開)

マーケティング戦略最適化のためのトラッキングサービス

同じく、Variety誌主催の"Big Data Summit"のレポートです。弊社でも映画の劇場公開や、映画・ドラマのDVDセル発売・レンタル開始、これに加えてSVODサービスのブランド浸透度の定点観測・トラッキングサービスを提供しています。トラッキングサービスの先進国アメリカにおいては、メディア環境、テクノロジーの変化によって取得できるデータ量の増加や分析手法の進化が起きています、ニールセンなどの「老舗」だけでなく、新興のソーシャルメディアデータを活用した企業、グローバルインターネットプラットフォームのグーグルなど各社のトラッキングサービスの取り組みに関するセッションレポートです。 [記事を読む]

 

 


こうしてみると、「君の名は。」「デジタルマーケティング」「ビッグデータ」「動画配信/VOD」がキーワードのように思えます。

来年も、環境変化がもたらす新しい可能性にワクワクしつつ、「人はなぜ映画・映像コンテンツを観るのか」という終わらない問いをストイックに考えて、価値実現に奮闘するGEM Partnersでありたいと思います。



(C)2016「君の名は。」製作委員会|(C)2016「植物図鑑」製作委員会