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【注目の調査結果】NetflixとAmazonの2強へ、「そこでしか見られない作品の充実度」
公開日: 2020/01/17

GEM Standardでは毎月、定額制動画配信サービスの浸透状況や獲得ポテンシャル、流出入状況、ブランドイメージなどをまとめたレポート「定額制動画配信サービス ブランド・ロイヤリティ調査」を発行しています。今回、本レポートのブランドイメージ分析の指標の1つに着目し、動画配信サービスの市場動向を探りました。

ピックアップした指標は、「そこでしか見られない作品の充実度」(※)です。日本在住の15~69歳の男女に対してインターネットアンケートを行い、各定額制動画配信サービスに関して、利用の有無を問わず「そこでしか見られない作品がある、もしくはありそう」と答えた人の割合になります。これは、サービスに対してオリジナリティを感じられるかの指標ともいえます。
※レポート内「3.ブランドイメージ 3-1.回答者全体におけるブランドイメージの状況」より

「そこでしか見られない作品の充実度」2019年サービス別推移

「定額制動画配信サービス ブランド・ロイヤリティ調査」の2019年2月号から2020年1月号までに掲載された「そこでしか見られない作品の充実度」の推移を上記グラフに記しました。各号は前月調査の結果を掲載しているため、本グラフは実査値ベースで2019年の推移といえます。本コラムでは、年間推移から勢力図の変化を振り返っていきます。

首位争いは3強から2強へ

2019年初頭、上位はAmazonプライム・ビデオ(以下、Amazon)、NetflixHuluの3強が熾烈な争いを繰り広げていました。しかし、6月号以降Netflixが急伸し首位を堅持。年末には他サービスを引き離すかのように大きく数値を伸ばしました。一方のAmazonも一旦は数値を下げましたが、年末に躍進。12月号では首位を奪取しました。「そこでしか見られない作品の充実度」の観点からみれば、NetflixAmazonの2強時代が到来したといえるでしょう。

急成長を続けるディズニーデラックス

上位陣を猛追するサービスにも変化が訪れました。年初はDAZNAbemaビデオ(プレミアムプラン)(以下、Abema)が他社から抜けでた形で推移。しかし、2019年3月にローンチし、5月号から調査を開始したディズニーデラックス(以下、ディズニー)の登場で状況が変わります。急激な成長を続けるディズニーは、8月号でAbemaを上回り、12月号でDAZNをわずかに超えることに。2020年1月号ではDAZNディズニーがほぼ並ぶ状況となり、猛追組はDAZNディズニーが頭一つ抜ける形となりました。


今回の調査結果はGEM Standardの商品「定額制動画配信サービス ブランド・ロイヤリティ調査」を基にしています。今回ご紹介した18の動画配信サービスを対象とした毎月発行のトラッキングレポートで、「各サービスの認知・利用状況と推計される会員数」「各サービスの新規/継続利用意向の状況」「加入・解約の理由とサービス間の流出入状況」や今回取り上げたブランドイメージなど、様々な角度で分析を行っています。自社サービスのポジションニングや宣伝効果の把握はもちろん、提案資料の素材としてぜひご利用ください。

 

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