【注目の調査結果】エンタテイメントへの自粛意識と飢餓感~新型コロナウイルスの流行を受けて~
公開日: 2020/05/21
GEM Partnersは4月25日~27日、および5月9日~11日の2度にわたり、エンタテイメント業界に特化した形で、 新型コロナウイルスの影響を把握する調査を実施いたしました。 本調査では、 「映像・音楽・書籍・ゲーム・スポーツ・演劇・旅行・その他レジャー」などを広くエンタテイメントと捉え調査しております。 今回、 2度の調査の中から注目の結果をご報告します。
【調査ハイライト】
- 外出を伴う活動は、 コロナウイルス流行前と比べて費やす時間が大幅に減少。費やす時間が減ったぶん、 飢餓感が増している。
- 「動画配信サービス」「定額制音楽配信サービス」「電子書籍・漫画」は、費やす時間は大幅に増加しているものの、 費やすお金はそこまで増えていない。
- 自粛が必要だという気持ちは依然強いものの、 ピークは過ぎつつある状態。ただし、 「海外旅行」「キャバクラ」「パチンコ」は引き続き強い自粛意識が見られる。
<調査データ>
【1】外出を伴う活動は、 新型コロナウイルス流行前と比べて費やす時間が大幅に減少。 費やす時間が減ったぶん、 飢餓感が増している。
各カテゴリの1年以内実施者に対し、 コロナ流行前と比べた費やす時間の増減を聞いたところ、 「無料動画視聴(YouTubeなど)」「動画配信サービスでの映画視聴」「スマホゲームのプレイ」などの自宅でできるものは増加傾向となった。
対して、 外出を伴う「1泊以上の国内旅行」「日帰りのお出かけ・レジャー」「遊園地・テーマパーク」「カラオケ」などの減少が目立った
費やす時間が減少した外出を伴う活動について、 平常時に戻った場合の意欲を聞くと、 「とてもやりたいと思う+やりたいと思う」が7割を超えるものが多く、 自宅でできるものと比べても意欲が高い傾向となった。 現状できていないことで、 飢餓感が増している状況がうかがえる。
【2】「動画配信サービス」「定額制音楽配信サービス」「電子書籍・漫画」は、費やす時間は大幅に増加しているものの、費やすお金はそこまで増えていない。
「動画配信サービス」「定額制音楽配信サービス」「電子書籍・漫画」の各利用者は、 新型コロナウイルス流行前と比べた費やす時間について「とても増えた+やや増えた」と回答する人が4-5割ほどとなっているのに対し、 費やすお金は「とても増えた+やや増えた」が1-2割ほどに留まり、 時間のわりに支出は増えていないように見受けられる。
「動画配信サービス」や「定額制音楽配信サービス」は、 月額定額制のものが多いため、 加入しているサービスを使い倒すことでコストパフォーマンス良く利用している様子がうかがえる。
サービス事業者からすると、 新規加入者によって収入は増えるものの、 加入者1人あたりの利用時間が増えることでサーバ管理費などのコストが増加する側面もありそうだ。
【3】自粛が必要だという気持ちは依然強いものの、 ピークは過ぎつつある状態。 ただし、 「海外旅行」「キャバクラ」「パチンコ」は引き続き強い自粛意識が見られる。
外出を伴う活動に対する「自粛の必要性」を聞いたところ、 「絶対に自粛した方がよい+やや自粛した方がよい」のスコアはいずれも7-9割を占めており、 自粛意識が強い状態が続いている。 しかし、 4月25日(第1回調査)と5月9日(第2回調査)を比べると、 ピークは過ぎたように見受けられる。
具体的には、 「日帰りのお出かけ・レジャー」「1泊以上の国内旅行」「映画館での映画鑑賞」「スポーツ観戦(スタジアム等での観戦)」などは、 「絶対に自粛した方がよい」のスコアが、 第1回調査から第2回調査にかけて10ポイント以上低下している。
一方で、 「海外旅行」「キャバクラ、 ホストクラブ、 スナック、 ガールズバー」「パチンコ・パチスロ」は低下幅が少なく、 自粛意識が緩和されるまではまだしばらくかかりそうだ。
■調査概要
【調査方法】インターネットアンケート
【調査対象】全国に住む15~69歳の男女
【調査実施日】
- 第1回:2020年4月25日(土)~2020年4月27日(月)
- 第2回:2020年5月9日(土)~2020年5月11日(月)
- 第1回:4,145サンプル
- 第2回:4,218サンプル
GEM Partners株式会社では、 エンタテイメント業界に特化したマーケティングデータの分析・レポート提供、 デジタルマーケティングの実行・分析を行っております。 個別のご依頼などございましたら、 下記のお問い合わせ先までご連絡をお願いいたします。
「新型コロナウイルスGEM Standard特設ページ」もあわせてご覧ください
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