マーケッターはいま、どうお金を使うべきか?
公開日: 2017/11/10
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この連載は、2017年春に、ロサンゼルスで開催された米バラエティ誌主催の映像業界関係者向けのカンファレンス”MASSIVE The Entertainment Marketing Summit”において、デジタルマーケティングのトップやプラットフォームパートナーたちが、モバイルメディアでのマーケティングコミュニケーションの事例を語ったセッションレポートです ※本記事で触れられているサービス内容はカンファレンス開催(2017年春)時点の情報です |
スピーカーやセッションの概要は、連載1回目「モバイル時代にヤフーが唱える「コミュニテインメント」」をご覧ください。
6回にわたって「狙い通り!モバイル時代のターゲットプロモーション」をお送りしてきました。最後は、マーケッターにとって最も大事な問いの一つ、消費者の興味を喚起し、購入を促すために「何にお金を使うか?」あるいは「何に投資していくか」につき、パネリストのメッセージを掲載します。
◆ ◆ ◆ ◆
マーケッターはどうお金を使うべきか?何に投資をすべきか?
ゲイル・フギット(モデレーター)
マーケッターが抱く最大の疑問が「費用に見合う効果があったのか?」であれば、次にくるのは「追加予算が出たとしたら、何に使うべきなのか?」でしょう。この点についてディスカッションしてみましょう。
あなたならどうされますか? 将来的にはどうですか?ここで次代のゲームチェンジャーが見えてくるかもしれません。様々な見方があるとは思いますが、自分の予算ならどうするかをお考えください。
◆新たな広告手法に
ショーン・ギャリガン(ヤフー)
我々が成長を期待しているのはネイティブ広告※と動画広告です。そこが消費者から好意的な反応を得られる場だと思います。
広告のブロックを回避する方法もいくつもあります。クライアントにとって楽しい広告環境だと思いますよ。ですから、私はそこに投資します。
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※広告主の主張だけを一方的に押し付けるのではなく、共感される価値あるコンテンツの中に伝えたいメッセージがある「広告らしさを感じさせない」広告
◆コンテンツに
デビッド・グロスマン(ツイッター)
私はひとつのプラットフォームに絞り込めるとは思っていません。モバイルが成長拡大し、ターゲッティング上の有用性も増す一方であるのは間違いのないところですが。
ただ、私はブランドにとって適切なコンテンツにも予算を投じると思います。コンテンツを見定める。音楽シーンと結びつけたいのか、スポーツイベントなのか? 幅広い層に向けたいのか、ニッチを狙うのか?
また、イベントを絡めるのならば、自分をその代名詞にするまでやるべきです。会話が盛り上がる場をブランドと強力に結びつけるのです。
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デジタルプラットフォームでも会話が発生しています。ツイッターに限ったことではありませんが、多くはツイッターです。オスカーの授賞式で広告を打つなら、オスカーについての会話が盛り上がっていない状況は許容できません。自分のブランドをクリケットか何かに結びつけようと思うなら、盛り上がっている会話やツイッターのようなプラットフォームが持つ大きなマインドシェアの一角に食い込んでおくことは必須です。
そのためには、ターゲットを絞り、そのコンテンツとの関連を強化し、マインドシェアを獲得するのです。そうなれば、これほど強いものはありません。
ラグ・コディゲ(アルフォンソ)
デビッド(ツイッター)の意見に2つほど簡単に付け加えさせていただきます。エンターテインメント界から目を離さないでください。人の行動はエンターテインメントにあらわれます。通常はどんな商品を購入し、他には何を観ようとしているかです。つまり、ホリスティックな目を養えるので、エンターテインメントを追うのが最善だと思います。
◆全方面的データとアーキテクチャに
アリアナ・ジョーンズ(アメリカ・ホンダ・モーター)
私に大きなマーケティング予算があれば、各部門――カスタマーサービス、営業、マーケティング、リージョナルHQ、ファネルの上層下層など――がそれぞれ独自に動く状況を打破するための、全方面的データに投資します。
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エリアス・プリッシュナー(ソニー・ピクチャーズ)
私もデータとアーキテクチャに投資するべきだと思います。話題に上ったことの多くにインフラが影響するため、そこにこそ投資します。今投資して、将来のプランニングに役立てるべきです。
マーク・ヤング(ファンダンゴ)
同感ですが、もうひとつ加えたいと思います。消費者とインタラクションを持ち、どのような形でのインタラクションが好まれるか、メッセージプラットフォームなのか音声やその他の形式なのかを知ることです。そして、柔軟性を持ち多種多様なセグメントのユーザーのニーズに対応しなければなりません。
狙い通り!モバイル時代のターゲットプロモーション
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