テレビ視聴行動の再発明?誰が番組を視聴し、TV広告に接触したのか
公開日: 2017/10/06
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この連載は、2017年春に、ロサンゼルスで開催された米バラエティ誌主催の映像業界関係者向けのカンファレンス”MASSIVE The Entertainment Marketing Summit”において、デジタルマーケティングのトップやプラットフォームパートナーたちが、モバイルメディアでのマーケティングコミュニケーションの事例を語ったセッションレポートです |
スピーカーやセッションの概要は、連載1回目「モバイル時代にヤフーが唱える「コミュニテインメント」」をご覧ください。
※本記事で触れられているサービス内容はカンファレンス開催(2017年春)時点の情報です
◆ ◆ ◆ ◆
ゲイル・フギット(モデレーター)
「Alphonso(アルフォンソ)」は新たなTVのビジネスモデルを提案しているわけですが、我々が知りたいのは“何が新しいのか”ということです。ここで、アルフォンソとは何か、どんな会社で、提供する「ゲームチェンジャー的ソリューション」とはどのようなものかをシェアしていただきます。
TVを見ている人の「集中していない」「ながら」行動を商機に
ラグ・コディゲ(アルフォンソ)
「Alphonso(アルフォンソ)」はTVデータの会社です。創業当初から我々が取り組んでいる課題はおおむねこのようなものです。
我々が30秒広告を流すとします。そして、部屋を歩き回って何人が内容を覚えているか尋ねます。ほとんどの方は言うでしょう。「ひとつふたつの要素は覚えているかもしれないが、全部は覚えていない」。
どこの家庭でもこれが日常茶飯事です。TVが置いてあり、誰かが観ています。しかし、他のデバイスも手に持っているのです。スマホや携帯があり、ノートPCがあり、タブレットがあります。TVを視聴しながらそれらのデバイスを観ていて、ひとつのメディアに集中することはありません。「Flurry」(連載第1回を参照)が出したデータが、会社を立ち上げるきっかけのひとつになりました。
「Flurry」は一日の行動をすべて記録し、マッピングして「ある特定の時間に消費者は何をしているのか」を明らかにしてくれました。1日に3~4時間は各種アプリを使用しているのですが、そのほとんどがプライムタイムに使用していました。カテゴリーを問わず、です。ゲーム、SNS、エンターテインメント、ユーティリティ。TVがついている前で、あらゆるアプリを使用していたのです。顕著な“ながら行動”です。
アルフォンソはここに商機を見出しました。モバイルでTVの視聴内容を測れたら、あるTVでブランドが訴求している内容をモバイル端末で関連訴求し、後日、再ターゲティングする。これができれば、ブランドにとっても消費者にとっても、都合の良いウィン・ウィンになります。
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技術開発によって、誰が広告に接触し、番組を視聴したのか把握することを実現
ラグ・コディゲ(アルフォンソ)
それを実現し、現在ACR(自動コンテンツ認識)と呼ばれる技術を開発し、家庭にあるあらゆる小型デバイスに埋め込みました。スマートTV、モバイルアプリ、そのほか一般的なデバイスのすべてから、使用ブランドや視聴番組、視聴広告に関するデータを収集できます。TVのキー局や映画会社、TV広告を出すブランドなどにとって、この種のデータは大きな意味を持ちます。
今では誰が広告に接触し、番組を視聴したかが正確にわかるのです。すべてのデータをデジタルの広告プラットフォームや分析プラットフォームにインプットすれば、広告主は再ターゲティングを行った上で宣伝活動を実施できるわけです。
一日の終わりにもっとも長い時間を費やすデバイス同士をつないで広範囲のデータを構築
ラグ・コディゲ(アルフォンソ)
我々はTremor Video(トレマー・ビデオ)と独占契約を結んでいます。トレマー・ビデオは大手の動画広告ネットワークのひとつであり、リンクを通じて何千ものアプリとコネクトしています。ブランドは適切な消費者にリーチするために、トレマー・ビデオのネットワークからあがってくる我々のデータを利用しています。
簡単に言えば、我々がTVを再発明するという観点から行っているのは、極めて広範囲をカバーする測定を可能にして、ターゲティングに必要なデータを非常に大きなスケールで構築し、TVとモバイルをつなぐことです。TVとモバイルを選んだ理由は、ほとんどの消費者が一日の終わりにもっとも長い時間を費やすデバイスがこの2つだからです。
<(5)データと効果測定で知る顧客行動 - 広告を見た人のうちどれだけの人が映画館に足を運んだのか に続く >
狙い通り!モバイル時代のターゲットプロモーション
- (1)モバイル時代にヤフーが唱える「コミュニテインメント」
- (2)ファンダンゴの「デジタルエコシステム」創造と既存顧客ベースの「映画ファン向けEC」
- (3)つぶやきに「コンテンツ」が加わったTwitterの変化
- (4)テレビ視聴行動の再発明?誰が番組を視聴し、TV広告に接触したのか
- (5)データと効果測定で知る顧客行動 - 広告を見た人のうちどれだけの人が映画館に足を運んだのか
- (6)ハリウッドでのターゲティングとクリエイティブにおけるデジタルマーケティング活用
- (7)マーケッターはいま、どうお金を使うべきか?
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