記事

漫画のリーチを紙と電子を横断して計測する
公開日: 2024/10/18

特集:エンタメリーチトラッカーが目指すもの 第2回

映像、漫画、書籍、ゲーム、音楽メディアにおいてエンタメブランドの真のリーチを比較・評価すること目指すデータサービス「エンタメリーチトラッカー」。本サービスをもって何が分かるのかを紹介する特集第2回では、漫画について掘り下げて説明します。
※本記事は2024年10月第1週(9月30日~10月6日)に集計したデータに基づいています。

《目次》

 

 

漫画メディアでは紙と電子コミックの単行本・雑誌を横断してリーチを把握できる

「エンタメリーチトラッカー」では、漫画メディアにおいて電子コミック・紙媒体を横断し、以下の範囲でリーチpt※を計測しています。
※エンタメブランドに接触した延べ人数を日次調査し週単位で集計したもの。どのエンタメブランドにどの程度の人が接触しているのかを可視化しています。
・電子コミックの雑誌・メディア/サービス
・電子コミックの単行本
・紙の単行本
・紙の漫画・コミック雑誌

以下は1週間(2024年9月30日から10月6日)の間に、「読んだ」と回答された漫画のリーチptを、読んだ方法別に並べたグラフです。電子コミックが紙よりも多く読まれていることが分かります。

※クリックして拡大

次に、読んだ方法別に利用媒体のランキングを見てみます。<紙の漫画・コミック雑誌>では、『ONE PIECE』を筆頭に人気漫画を連載中の「週刊少年ジャンプ」が圧倒的な多さを見せています。

※クリックして拡大

<電子コミックの雑誌・メディア/サービス>における利用サービスランキングは、1位が『ダンダダン』『SPY×FAMILY』が連載中の「少年ジャンプ+」、2位が縦読み漫画WEBTOONを多く扱う「ピッコマ」で、これに「LINEマンガ」が続きます。

※クリックして拡大

<電子コミックの単行本>のサービス別ランキングでは、「ピッコマ」が1位で、「LINEマンガ」、「Kindle」の順となります。

※クリックして拡大  

漫画においても、媒体タイプごとに読まれているコンテンツは異なる

以下は読んだ方法にかかわらず、1週間の中で「読んだ」と回答された漫画コンテンツ別のリーチptのTOP20です。1位が『ONE PIECE』、2位に9月末に完結した『呪術廻戦』が続きます。

※クリックして拡大

前回の記事で、映像コンテンツでは観た方法によってランキングの顔ぶれが大きく異なることを確認しましたが、漫画も同様です。

読んだ方法別にランキングを見てみます。まず<電子コミックの雑誌・メディア/サービス>では『呪術廻戦』が1位となり、『【推しの子】』『チェンソーマン』が続き、全体で1位の『ONE PIECE』は4位となっています。

※クリックして拡大

一方で単行本では、電子・紙ともに『ONE PIECE』がpt数を大きく伸ばしているのが分かります。

※クリックして拡大 ※クリックして拡大

<紙の漫画・コミック雑誌>で読まれたコンテンツTOP20では、1位が『呪術廻戦』、2位が『ONE PIECE』となりました。

※クリックして拡大  

上位コンテンツの読んだ方法の内訳は、均等か、「少年ジャンプ+」連載作品は電子強め、メガヒットロングセラーは紙強め

紙と電子のリーチptの割合を、ランキング上位のコンテンツで比較すると以下のとおりになります。

※クリックして拡大

上位2作品の『ONE PIECE』と『呪術廻戦』は、<電子コミックの単行本(黄色)><電子コミックの雑誌・メディア/サービス(緑)><紙の漫画・コミック雑誌(青)><紙の単行本(赤)>でおおむね4分の1ずつとなっています。一方、漫画アプリ「少年ジャンプ+」で連載中の『【推しの子】※』『SPY×FAMILY』は<電子コミックの単行本><電子コミックの雑誌・メディア/サービス>とを合わせた割合が、8割程度となっています。しかしながら、多くの根強いファンを抱える『鬼滅の刃』『僕のヒーローアカデミア』、長年に渡って愛されてきた『名探偵コナン』などは<紙の単行本>で読まれた割合が高く、コアファンが手元で繰り返し読んでいることが伺えます。
※雑誌「週刊ヤングジャンプ」でも連載中

このように多くの作品が、紙、電子、雑誌・メディア/サービスでの連載、単行本と様々な形で展開するなか、全体像を把握するためには、横断でリーチを計測しその内訳を検証していく必要があります。

「エンタメリーチトラッカー」の商品詳細・お申し込みはこちら

 

特集:エンタメリートラッカーが目指すもの