競合ゲームファンからも支持される『Apex Legends』、人気PvPシューティングゲームの推しファン構成を分析
公開日: 2025/02/06
国際オリンピック委員会(IOC)が、2025年に「オリンピックeスポーツゲームズ」の開催を発表するなど、eスポーツが世界的に盛り上がりをみせています。日本においてもその機運は高まっており、1月29日には人気ゲーム『Apex Legends』の世界大会がアジア初となる札幌で開催されました。
『Apex Legends』はオンライン上で複数のプレイヤー同士が対戦する「プレーヤー・バーサス・プレーヤー(PvP)」システムを採用したシューティングゲームです。同様のシステムを採用したゲームは人気を博しており、国際大会が催される機会が多くあります。今回、これらのPvPシューティングゲームにはどのような推しファンがいて、相互に推しファンの重なりがあるのかを分析しました。
推しファン構成が近い『Apex Legends』『フォートナイト』『VALORANT』『オーバーウォッチ』
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上記は、直近12カ月において、「ゲームとして好き」と回答された平均推しファン人数が1万人以上のエンタメブランドについて、横軸に女性比率、縦軸に平均年齢を取った散布図で、バブルサイズは月当たり平均推しファン人数を表しています。オレンジのエンタメブランドは、『Apex Legends』類似タイトルとして、PvPシューティングを主に採用し、1人称視点でプレイする「ファーストパーソン・シューティングゲーム(以下FPS)」と、3人称視点でプレイする「サードパーソン・シューティングゲーム(以下TPS)」のタイトルをピックアップしたものです。
ピックアップしたタイトルは、『コール オブ デューティシリーズ』『VALORANT』『Apex Legends』『フォートナイト』『オーバーウォッチ』『スプラトゥーン』の6つ。散布図での位置関係を確認すると、『Apex Legends』『フォートナイト』『VALORANT』『オーバーウォッチ』の4タイトルは、男性割合高め、平均年齢低めとなる図の左下に集まっていることが分かります。
一方、『コール オブ デューティシリーズ』は、これら4作品に比べて男性割合は近いものの、平均年齢が高いことが分かります。他タイトルが2015年以降にサービスを開始しているなか、本シリーズの1作目は2003年に発売と歴史が古く、推しファンの年齢層に厚みがあると推察されます。また、『スプラトゥーン』は逆に平均年齢は前述の4タイトルと近いですが、他タイトルに比べて女性割合が高くなっています。これは、イカをモチーフにデフォルメされたキャラクター展開や、戦闘メインではなくインクで塗った床の面積を競うなど、ゲームシステムによる違いが要因と考えられます。
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これら6タイトルを年代別構成比にてさらに深掘りしてみます。『Apex Legends』『VALORANT』『オーバーウォッチ』はいずれも10代(15~19歳)、20代をあわせた構成比が80%を超えており、若年代層がハマっているゲームだと分かります。『コール オブ デューティシリーズ』『スプラトゥーン』『フォートナイト』も10代、20代の構成比が50%以上と若年層が半数以上を占めていますが、『コール オブ デューティシリーズ』は50代、『フォートナイト』は40代、『スプラトゥーン』は30代の構成割合がそれぞれ6タイトルで最も多く、より幅広い世代の推しファンがいます。
類似PvPシューティングゲームファンに最も支持されている『Apex Legends』
前述した散布図において、『Apex Legends』『フォートナイト』『VALORANT』『オーバーウォッチ』の4タイトルは近い位置に属していました。また、年代構成比も似た傾向にあることから、各ゲームタイトルの推しファンは、ほか3タイトルについても推している可能性が高いと考えられます。
以下は、直近1年間における毎月の調査回において、各ゲームタイトルの推しファンが同じタイミングで推していると回答したエンタメブランドの推しファン人数(期間平均)のランキングTOP5です。
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『コール オブ デューティシリーズ』『VALORANT』『フォートナイト』『オーバーウォッチ』の4タイトルが他に好きなエンタメブランドの1位に『Apex Legends』を挙げています。つまり、同タイトルは、今回ピックアップしたPvPシューティングゲームのなかで最も推しファンの重なりが多く、類似ゲームの推しファンから幅広く支持されていることが分かりました。
一方で、『コール オブ デューティシリーズ』は他タイトルのTOP5にはランクインしていないことから、独自の推しファン層を持っていると推測されます。また、『スプラトゥーン』は、任天堂のハードでのみプレイ可能ということもあり、TOP5には同社のタイトルが多く上がっているのが特徴です。
毎月約3万人、全国に住む15~69歳の男女に対して、メディアを横断し「いま、推しているエンタメブランド」に関する大規模調査を実施。エンタメブランドの価値をメディア横断でとらえ、<推しファン人数><支出金額><接触日数>を集計しているほか、これらの値から総合指標<推しエンタメブランド価値(単位:GEM)>を算出しています
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